車を運転しているとき、(合流で入れてもらったりしたときなど)「ありがとう」と伝えたいときによくサンキューハザードを点けますが、本来はハザードランプはそういうふうに使うものではないですよね。
そこで、サンキューハザードがわりの表示板を作りました。
3Dプリンターで作ったフレームに、RGBフルカラーLEDテープを並べて 32ドット x 16 ライン、512LEDを使用した表示板としています。
それを、バックドア上部の「バックドアガーニッシュ」に穴あけしてビス止めして吊るしています。
LEDテープでドットマトリクス表示板を作る場合、LEDチップの取り付けピッチが表示板のサイズに直結してきます。そして狭ピッチのLEDテープは小さなLEDチップでないと作れません。
(多分)一番ありふれたLEDテープはテープ幅10mm、LED取り付けピッチは16mmです。それで表示板を作ると幅が32LEDで500mm以上になってしまいます
LEDテープを取り付けるフレームを3Dプリンターで作りたかったのですが、手持ちの3Dプリンターではそんな大きなサイズの造形ができません。
SK6805という、1.5mm角のLEDチップを6.66mmピッチで実装した 4mm幅のテープが秋月電子で売っていたのをたまたま見つけました。
マイコン内蔵フルカラーテープLED 50cm 75LED(秋月電子)
このLEDテープなら、32×16 の表示板が 220mm x 100mm くらいのサイズで作れます。これを使うことにしました。このテープ、基板が黒いのもポイント高いです。できるだけ表示板自体は黒っぽく目立たなくしたかったので。
(このテープは、2021年5月には秋月で1,380円でしたが、2022年9月現在、1,980円… これが8本必要になるので、まあ、そこそこお金がかかります…)
もっとピッチの大きいLEDテープは、任意の長さで切って、パッドにはんだ付けすれば使える、となっていますが、この狭ピッチテープの場合は(パッドの場所が無いので)3本の線のうち1本が裏面に配線されています。
こんな構造なので「切って使うことはできない」となってますが、一応パッドはあるので切った貼ったできないこともない。自己責任で32LEDずつに切って、手はんだして 32×4 のラインを4つ、の構成にして使いました。このはんだ付け作業は辛気臭かったです。それと、裏面にも線をはんだ付けするので、LEDテープを(フレーム等、ベースに)貼り付けると、端っこがどうしても浮いてしまうのがちょっと困ります。
このテープを、3Dプリンターで作成したフレームに、6.66mm間隔で貼り付けています。
(等間隔で貼るのには、3Dプリンターでそういうフレームを作ったら比較的かんたんじゃないか?と思ったのです)
テープライン間には 6.66 – 4 = 2.66mm のスキマがあるので、運転席からルームミラーを見たとき、この表示板を透かして、ある程度は、後ろが見えます(見やすくはないですけど)。
表示コントローラには M5Stack を使いました。内蔵のバッテリーは取り外しています。車両のアクセサリーソケットから電源供給が開始されたら起動します。
フルカラーLEDが512個もあると、もちろん全点灯したらヤバい感じの電流を食いますが、黒バックに文字テロップ表示するだけ、ということにして、そんなに電流食わないようにしています。
リモコンは M5StickC Plus です(これも内蔵バッテリーを取り外したかったんですが、小さくて難しかったのでそのままです。はずせるようにしておいてほしい…)。表示コントローラの M5Stack とは Bluetooth LE で接続しています。
ボタンは押しやすいようにちょっと盛ってあります。ポチっと押すと「ありがとう!」テロップが表示される、という、ただそれだけの仕組みです。
そしてセンターコンソールに面ファスナーで貼り付けました。最初、手持ちの面ファスナーで貼っておいたんですが、夏の車内の暑さで両面テープがドロドロに溶けて剥がれてしまいました。それでエーモンの「ロックファスナー N908」に取り替えました。100℃までの耐熱性をうたっていて安心です。
この表示データはアニメーションGIFファイルで、M5StackのmicroSDに入れています。
表示データはいくらでも用意できるので、数パターン、用意したい気になりますが…。たとえば「すみません(汗」とか…。
しかし、ボタンを押し間違えてしまうと、例えば、うっかり強引気味に合流してしまったとき「すみません」と表示したいのに「ありがとう!」を出してしまったら…。
これはケンカになりかねません。
ということで、現状「ありがとう」表示しか、用意しておりません。
2024/07 追記。
最近?中国通販で WS2812BコンパチフルカラーLED 32×16=512個(実際は16×32に配線してある)並べたパネル(基板)が、USD $33 程度で売られているのを見つけた。
“5V WS2812 RGB LED Screen Panel Programmable 16*32 Full Color Dot Matrix 80*160mm SPI Protocol 2020 LED Beads for Billboard Decor” という触れ込み。
160 x 80 mm と、ちょっと小ぶりに作ってある。
このパネルの最大の特徴は、基板にパンチホールが空いていて、けっこう透過的に向こうが見える点。
なので、車のリヤウインドウに吊るすのに好適と思われます。
円安の折だけど、USD $33 … まあ、ざっと、5,000円くらいでしょうか。
これ使えば、一生懸命、テープ並べてはんだ付けするより、ずっと楽にきれいに作れますね。
→これで作り直してみた。
コメント