PPTP (Point-to-Point Tunneling Protocol)は、MS謹製VPNプロトコルであるので、Windows系をリモートクライアントとしてネットワークに参加させたいときはこれを使うと楽である。WindowsにはPPTPクライアントが標準装備ですからね。
Linux等で動く PPTPサーバであるPoptop
sourceforgeからダウンロードできる。
pptpd-1.3.3-1.src.rpm をCentOS 4.4 で rpmbuildして使っていたのだが、broadcast relay (/etc/pptpd.conf の bcrelay)が動かず、しばらく悩んだ。
specファイルを見ても bcrelayは有効にしているようだしなあ。
しかし、pptpdバイナリをstringsで見てみると、あれ?bcrelayという文字列が全く見あたらない。
…結局、specファイルが間違っていたのだった。これじゃあ、sourceforgeに置いてあるバイナリrpmは全部bcrelayが効かないのではないだろうか。
diff pptpd.spec~ pptpd.spec
55c55
< %{!?_without_bcrelay:--with-bcrelay} \ --- > %{!?_without_bcrelay:–enable-bcrelay} \
→ Paulさんにメールしたら、とっくに1.3.4では直していたようだ。
1.3.4のrpmパッケージのある場所を教えてもらった。
http://poptop.sourceforge.net/yum/stable/
(でも、1.3.4のtar.gz に入ってるspecファイルは、いまだにおかしいみたい)
なお、linuxでpptpdを使うには、MSの暗号化方式MPPEをカーネルでサポートしていなければならず、そのためカーネルにパッチを当てるMPPE module builder (dkms) が(以前は)必要だった。
MPPEは、カーネル2.6.15からはカーネルツリーに取り込まれたので、パッチ当ては不要になった。
CentOS 4.x のカーネルは 2.6.9ベースだが、2.6.9-42.0.2.EL あたりから、MPPEがバックポートされたので、やはりパッチ当ては不要になった。
bcrelayすると、WINSサーバ置かなくても同一ネットワーク内のWindowsネットワーク(NetBIOS)の名前解決が出来るので、小規模ネットワークでは楽だ。
WINSの挙動不審さは大嫌いです私。Sambaの人たちですらWINSの複製処理を実装するのは諦めたよね…。
数日前から家もようやくイーモバイルの圏内になったので、EM・ONEをモデムにして、WindowsノートからPPTPで自宅内LANに入るテストをしていたわけだけど、定額だと気楽にテストできていいですわ。
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